【新唐人日本2012年07月19日付ニュース】中国浙江省杭州市の民営企業が再度資金繰り難に陥っています。近日、大手企業を含む民営企業600社が連名で、政府に資金繰り難の解決を求める陳情書を提出。浙江省では企業間貸借が多いため、ドミノ式被害がすでに現れています。
陳情書に署名した杭州の民営企業600社の中には、配電業界の最強企業の一つである虎牌集団や家具製造業大手の嘉逸集団など、民営企業の大手も含まれています。企業間貸借が多い浙江省では、ドミノ式現象がすでに現れています。中江持ち株会社の俞中江理事長が高利貸しの返済ができなくなったため、刑事拘留され、天煜建設有限公司の資産も裁判所によって凍結されました。
アメリカハーバード大学の経済専門家・楊建利さんは、政府の不公平な金融政策を指摘します。
米ハーバード大学政治経済学博士 楊建利さん
「中国の銀行システムは政府の掌握下にあるので、つまり自由に融資できる、銀行ではありません。政府の銀行融資は基本的には国営企業のためで、民営企業がいくら頑張っても、融資を得るのは困難です」
また、中国は現在ジレンマに陥っていて、政府が民間企業の倒産を放任し続けた場合、不安定な社会情勢に拍車をかけることになり、逆に融資を増やした場合にはインフレを加速させると指摘。
米ハーバード大学政治経済学博士 楊建利さん
「一体どうしたらいいのか、新資本を注入して、融資を増やし、政府投資を増やすのか、こうすると、企業の倒産を減らし、失業率上昇を抑制できる、しかし同時にインフレ高進を招きます。インフレの圧力が大きくなると、中産階級が造反するでしょう。なので 現在中国の経済状況は微妙で、政治上の不安定を招く、可能性があります」
報道によると、浙江省では去年10月より、一部銀行の不良債権の比率が上昇し始め、今年に入ってからは銀行全体で上昇が見られています。その上、世界経済の先行きは不透明なままで、中国経済も失速し、世界銀行は金融引き締めを促しています。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2012/07/18/atext733467.html.(中国語)
(翻訳/坂本 ナレーター/勅使河原 映像編集/蒋)